今年の5月。いくつかの偶然が重なって実現した「小さくていいから琵琶湖で遊べる船を。」という目論見。プレジャーボート艇置き料金が高騰の一途をたどっている琵琶湖にありながら、破格の係留費用を誇る柳ヶ崎ヨットハーバーの泊地権付きで、Y-25 ML Ltd.を入手。したはいいものの、和歌浦やKYCに加えて、長崎クルージング、逗子、沖縄、パールレースと遠征や各地のクラブレースが続いて、半年ほどハーバーで放置していました。
係留場所は北から2列目のいちばん手前。近すぎず遠すぎず、なかなかいい位置を確保できました。アンカリング係留なので、陸から艇まではテンダーを漕いでいかないといけません。遠くのバースで風の強い日には・・・
お隣は、KAZI誌でもお馴染みの睡蓮<Y-30A Scampi>。来年の近江今津・海津大崎クルージングは2艇体制かな。
ヤンマーサンセットマリーナカップ
琵琶湖大橋東詰にあるヤンマーサンセットマリーナ。最近クラブハウスが建て替えられ、ホテルやレストランが併設。ボートヤードや桟橋は更新されていないので、至って普通ですが、めちゃくちゃ綺麗なマリーナです。
ホテルの宿泊料金1泊43,000円〜(平日)。貧乏人は船のキャビンで寝ます…
マリーナ主催のヨットレースで、今年で29回目。RIVRE、志賀ヨットクラブ、レイクウエストヨットクラブ、マリーナ雄琴、ロータリーピア88、ヤンマーサンセットマリーナ、彦根、柳ヶ崎から27艇のエントリー。マリーナは南湖ですが、レースエリアは琵琶湖大橋を抜けて北湖へ。Y字を模ったコースレイアウトは春に開催されるヤンマーカップと同じで、約12nmのコース。
琵琶湖特有の、異なるタックで同じ方向向いて帆走っていたり、突然20ktsの突風が来たり(だいたい見えているがたまに上から来る)、まあメチャクチャな風が吹くのはいつもの事。うまく嵌れば一発逆転があったり、ドツボにハマって抜けられなくなったり・・・
ショートクルージング気分で回航のつもりが・・・
琵琶湖ホームポートの柳ヶ崎ヨットハーバーから守山のヤンマーサンセットマリーナまでは7nmほど。目的地になるヤンマーサンセットマリーナに車を1台置いてから柳ヶ崎へ。ちょうど当日に泊地のヨットクラブの行事があったのでついでに参加したのち準備。揚げたことのないメインセールとジェノアをセットし、出港。草津在住のLysitheaメンバー松浦マサ氏と2人なので、気ままに・・・と思っていたら、出港30分ほど経って「ピーーーーー」。
気温も下がって、冷却水の排水温度もそんなに高くない(シャワー浴びるのにも少し微温い感じ)のに、水温以上の警告が鳴り響く。前週までエンジンの冷却系が不調で、ウォーターラインの洗浄やインペラーの交換、等々を行なった訳で、結果インペラーの羽が飛んでいた事が原因と思っていたのに(ちなみに、インペラー交換前は熱くて排水を触ってられないくらいだった)。
となると、燃焼室側に水が回っていないか、ということでサーモスタッドを撤去してみようとエンジンの給水系をバラしてみる事に。幸い風は10〜20ktsくらいで、強弱はあるもののちゃんと吹いていて、風向も申し分ないので、ワッチは任せて作業開始。オーバーヒートを疑ってエンジン開けた割には、素手で触れるくらいの温度にしかなっていない。
「エンジン触れる。」「何が原因や。」と、色々模索しながら艇を進めているうちに、いい風吹いていたので2時間程度でサンセットマリーナ沖に到着。ハーバーの入り口を塞ぐ大量の水草を掻き分けて、ビジター桟橋に到着。
ヤンマーサンセットマリーナ
琵琶湖大橋東詰に位置するヤンマーサンセットマリーナ。琵琶湖有数のマリーナの1つで、40ftクラスのボートも複数係留されている、リゾートマリーナ。
レース参加のために、3日間係留させてもらいましたが、到着時にはマリーナスタッフ(レース運営も兼任)が案内と舫取りに4人も出て来てくれる凄まじいホスピタリティー。年間保管料和歌浦の倍だけのことはありますねぇ。
琵琶湖の洗礼
琵琶湖は淡水です。の割に潮気の多い人が居るは居るは。海では小型艇としてレースでは中々厳しい30〜33ftクラスが大型艇の分類。ウエイトゾーンは23ft〜25ftで、ミニトンカップでブイブイ言わせてたような艇や、レース仕様に改造されたY-23。RIVREの琵琶湖スペシャルR23。春のヤンマーカップにはY-25 MLも数艇出てた様ですが、今回はウチのみ。
メンバーが集まったので急遽参加を決めてエントリー。艇の購入から諸々の整備や改造になかなか着手できず、艤装工事の完了がレースエントリー締め切りの2週間前。それまで一度もセーリングをしたことがなく、エンジントラブルで急遽使ったジェノア以外ついてきたセールも1度も揚げておらず、まともにセーリングすらしていない状態でレースに飛び込むという暴挙に至った結果、琵琶湖ガチ勢の洗礼を受けました。
ジェノアは1度使っているので、まぁ悪くないことは分かっていたものの、メインセールはハンカチみたいなセールで、いつの時代の産物なのか3パネルバーティカルカットでアホみたいにドラフトが深い。相対的に風が弱い琵琶湖でパワーを得るための設計なのかどうなのか知らないが、全く使い物にならない。特に昨日は風が弱くMax 5ktsまでのコンディション。ブームの重さでリーチが引っ張られ、バテン配置の仕方も可笑しいことも影響して、スピンみたいな形状になってしまう有様で、メイントリムをしてくれたK阪さんはブームエンドを直で持って無理やりリーチを開いて風を流したり、レイジージャックでブームを釣り上げたりの試行錯誤。結局メインセールの上半分しか揚力を産んでおらず、下半分はかなり風上に振り上げているので、おそらくかなりの抵抗を産んでいただろうということで。。。
このメインセールはカバンの材料行きにして、Newセール発注することにしました。こうなると、ローチを135%くらいにセールエリア増大して、パワーアップ図ると同時に、マストヘッドハリヤードも追加して、新設したガンポールに合わせたフルサイズのジェネカー張れる様にしたら、いい感じに仕上がりそうということで、My Ladyの図面引っ張り出してきて、セールの設計中です。