ハウステンボスで過ごした日々
昨年末から3ヶ月に渡り、私達は湾内のハウステンボスマリーナで越冬している。電気、水道やシャワーも自由に使える。
船内で、揺れを感じるのはまれであり、机の上に飲み残したコーヒーカップも、ここでは倒れて中身もこぼれない。これから数ヶ月は、風向きを気にして船の揺れ具合が変わるたび、眠い目をこすりながらのそのそと起きる必要もない。しばらくの間、夜はぐっすりと眠れるのだと思うと、心底嬉しい。

 ハウステンボスマリーナには、『鳳』の鳥尾さんご夫妻がおられる。
佐世保に自宅をお持ちだが、月の大半はマリーナに住んでいる。『鳳』では、美味しい食事を何度もご馳走になった。ご主人のアキちゃんは若い頃米軍の船でコックとして働いた経験から、料理の腕は格別でキムチのちゃんぽんや、餃子と水菜の鍋、何を食べても、とても美味しい。

奥様のスミちゃんは、「おてもやん」の世界そのままだと、粟島のヨットマン元山さんの言われる通り、勢いのある長崎弁が耳に大変心地よい。
「この頃は他所のヨットがレースに来ても、ホテルに泊まるけん、夜の交流がすくないっちゃ。あたしは人が好きだッちゃ。」と言う。
「この前、船に鳥が飛び込んで来たっちゃ、そんでから「鳥の会」ちゅーとこに、『鳳』の鳥尾のとこにきた鳥を、引き取ってくれと電話したばってん、なかなかわからんごつ 説明するのに時間かかったけんね。・・・」  失礼と思いながらも私は大笑いしてしまった。ハウステンボスに寄港される方はぜひ、このご夫婦にお会いして下さい。幸せになれます。
2月妹が来てカットしてくれました 愛ちゃん 鳥尾さんの奥様
『ハーモニー』の向かいのバースには沖縄の宜野湾から『フォクシーレディ』が越冬している。昨年フランスで建造されたとても優美なカタマランである。
スキッパーの仲間さんは、外洋レースを何度も経験している、ホンモノのレーサーである。仲間さんとはこの先、沖縄まで、まだまだお世話になることになるだろう。
<フォクシーレディ> <うみまる> 左.鳥尾さん右松村さん
ハウステンボスを拠点にヨットのチャーター業を営む「うみまる」の松村さんは、息子さんの航岐くんをスキッパーとして12月、九州一周の航海をした。
小学6年生の彼は、荒れた冬の海を渡りきるごとに、子供の顔から責任と自信を備えた船乗りとしての顔を見せたと言う。教育の形は様々だけれど、適当な時期に、経験として子供に与えた
刺激は今後の成長過程で何らかの形となるだろう。
人情深く、とても生真面目な良いお父さんだ。
2002年12月撮影・・長崎
宣教師ド・ロ神父の作った教会 遠藤周作「沈黙」の碑 遠藤周作文学館 大浦天主堂前にて福岡の岸本さんと
ハウステンボスの年末 ハウステンボスの
カウントダウン
ハウステンボスの年末
ハーモニーでの食事
リラックスしすぎのモコ


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